TЯIO!

¥ 2,310 税込

商品コード: ASKS-SG01

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仮屋賢一作曲『TЯIO!(I. Chromatic Wholetone / II. Burlesque)』

 吹奏楽で木管楽器と金管楽器の架け橋といえば,どの楽器だろう.そう考えるとすぐに,HornやSaxophone,そしてEuphoniumの名が挙がる.これらのうち二つの金管楽器であるが,「架け橋」の役割も担っていながら,その扱いはあまりにも違う.その違いは,個性だと言って片付けるには不公平がすぎる.例えば,標準的な金管五重奏にHornは含まれるが,Euphoniumは含まれない.管弦楽でも同じである.それだけなら(歴史なども踏まえて)まだ許せたとしても,Hornは金管楽器のくせに,木管五重奏には何食わぬ顔で参加し,いい仕事っぷりを発揮しているのだから,見過ごせない.どこか一つくらい譲ってくれてもよいのではないか.――だったら,譲らせてみよう.その試みが『TЯIO!』である.

 取り組んですぐ,(これを認めてしまうのは非常に悔しいが)Oboe,BassoonとEuphoniumとの,特に音量のバランスの悪さを痛感してしまう.ということで,三和音を作り上げることは断念し,各々が自由なラインで動く,調性にもとらわれない,滑稽さを持ち合わせた音楽が自ずと出来上がる結果となった.


I. Chromatic Wholetone
 半音階及び全音階で全体が構成されている。Cから始まるユニゾンで幕を開け、小休止を迎える。その後はOboeが半音階、Euphoniumが全音階を基本的に担うようになる。その後はそれぞれのパートが提示したリズムに引きずられ、混迷とした部分が続き、調性の旋律が現れるが、未だに各々のパートは統一を見せないまま、進む。最後に至り、やっと調性を持った和音が中心となる部分が現れ、そのまま冒頭を髣髴させて、Esのユニゾンで曲を終える。冒頭の四小節間では前半と後半で二つのリズムが提示されるが、ここで拍子の強拍・弱拍を強く意識しながら、快活な演奏を作り上げてほしい。

II. Burlesque
 自由な三部形式。EuphoniumのEsの音より始まり、図の上のモードで旋律を奏でるところより始まる。8小節目までは第一主題であり、9小節目からは、Euphoniumの提示したモードを移高したものにより、Oboeが第二主題を奏でる。29小節目までが一区切りであり、ここからは展開部のようになるが、37小節目からは雰囲気を一新し、新たなモードがEuphoniumによって新たに提示される。他のパートが次々と引き継いでいき、冒頭の旋律の音価を引き伸ばしたものを奏でながら、クライマックスを迎える。その後のPi
mosso からは、快活な部分となり、ここでは特に旋法を設定していない。各々が自分のこれまで受け持った旋律を回顧しながら、終わりを迎える。終始一貫したテンポ(Pi
mossoで少し速くなるが)の中で、各々の旋律のキャラクターを演じ分け、小気味よいアンサンブルを繰り広げられたい。

楽曲詳細

♪ 作品コード ASKS-SG01
♪ 作品種類 混合3重奏
♪ 編 成 Oboe
Bassoon
Euphonium
♪ 作曲者 仮屋 賢一
♪ 編曲者  
♪ 制作年 2014年
♪ 難易度 G4.5
♪ 演奏時間 約3分
♪ 初演情報 2014年3月2日

作曲の会「Shining」第6回新作演奏会 大阪公演
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発売日

2014/3/2